また会ってください
その一言が言えない
あなたに不満をかけてしまいそうな気がして
夕暮れのゆるい坂道を歩く
木漏れ日がなぜか切なく感じた
初めての恋は
眼差しもぎこちなく
時が急い足で
あっという間に通り過ぎてく
また会ってください
そっと心がつぶやく
あなたの背中を斜め後ろから追いかけてゆく
思い出はできたけど
伝えきれないことばかり
もう少し近くで話せたら
幸せだったのに
寂しさの風が木々を揺らし
蜩がなごりしいそうに鳴いた
憧れの影は
すぐそばを歩くのに
距離が縮まらない
恋の歩幅はもどかしいもの
また会ってください
勇気を出して言いたい
何度もあなたに声をかけようとしたけれど
もう家が見えてきて
微笑みながら立ち止まる
じゃあねってあなたから言われたら
黙ってうなずくだけ
今度はいつ会える
あなたの声が聞こえた
通りの向こうで私に向かって叫んでる
そう一度は諦めた
次のチャンスが嬉しくて
いつでもって微笑んで答えたら
あなたがピースした