伊っ達さ

話聞いてよ　伊達さん

伊達さん
いつも頬杖ついて授業受け

伊達さん
昼飯アンパン貪るだけ

毎時間
話かっ捌く見事な腕

いつか
あなたみたいに強くなれたらね

中身のないうわ言を
なんだかんだ聞いてくれるのはあなただけ

だってさ だってさ
すーぐうまくいくことなんか無いって知ってんのにさ

だってさ だってさ
なんもあんな風に怒らなくったっていいのにさ

伊達さん 伊達さん
こんな暇あったら少しでも動けってのか！

であれば 伊達さん
ちょっと後ろ来てさ
背中押して？伊達さん

伊達さん
放課後いつもの教室にて

伊達さん
しれっとした顔で受け答え

けどね
振り向くとき少し染まる頬

わたし
わかってないふりしてるけれど
そこんとこ気づいてるよ！

だってさ だってさ
そんな事は1度だって教えられてないのにさ

だってさ だってさ
どーせ自分だってそんな時があっただろうにさ

伊達さん 伊達さん
そりゃあ聞かなかった自分にも落ち度はあるけどね！？

「ならば 少し 力抜いてさ
茶でもしばけば？ まずは。」

他愛もない言い訳を
いつもそっと聞いてくれるのはあなただけ

こんな こんな
ことばっかりやってる場合じゃないんだけど……

だってさ だってさ
意味のない話いつまでもしたいからさ

だってさ だってさ
これは永遠に続くもんじゃないからさ

伊達さん 伊達さん
わたしあなたの話ももっと聞きたいからさ

伊達さん 伊達さん
お話 しようよ。

伊達さん 伊達さん
遊び 行こうよ！

だってさ わたし
まだあなたに何にも返せてないのにな

伊達さん 伊達さん
しばらくの間

さびしいけど
いつか

伊達さん 伊達さん
今度会えたらさ
なんか奢らせて？
伊達さん

（伊達さん！）