Sora To Ito

真っ白い小さな花
赤く染めて 今風に揺れている
目を閉じて眠るまで

ギザついた両耳 浮世あざけり嫌う
中指のように尻尾を立てて歩く

今降り止まぬ雨に濡れ
涙のように枯れ果て欲しくて
孤独な明日にただ震えてた
君に出会えた日まで

湿っこくまとわりつく無口な少女
飽きもせず毎日 ここへ足を運ぶ

今降り止まぬ雨に濡れ
慈愛の振りで差し伸べたエゴ
あの日のように全て奪うなら
何も与えないでくれ
もう何も

どしゃ降りの雨の中 傘もささず
独りで立ち尽くす少女
泣いてるのか？ 痛むのはどこだ？ いえよ
いつもみたいに笑うまで側にいてあげよう

雨が全てを洗い流した
いつでも恋よ ここにいるよ
さよならのキス 照らされる野良猫は
足早に道を渡る

ブレーキノイズ ひとときの間に
体は重く 空は綺麗で
君によく似た小さな花が
悲しげに揺れていた
いつまでも