Abandoned On a Moonlit Night Excerpt

かあさん
このみちはどんなしあわせにつづいているの
そこでは
だいすきなおやつをたくさんたべられるのかな

とうさん
このさきにかみさまはまっているのですか
どうして
そんなかなしいかおでぼくらをみるのですか

くらいもりのなかもと
とうはすべてわかっていた
このまますすめば
もうかえることはできないと

ふたりぼっちでのこされたぼくら
まるでヘンゼルとグレーテル
おがつようのわずかなひかりでは
かえるみちもわからない

ぼくらはあるくさ まよいあるく
てがかりがないわけじゃない
ガラスのこびんがつにてらされ
ぴかぴかひかりみちをてらす

されどもそれがただしいみちか
ぼくらはしらずただただあるく
やっとみつけたぼくらにはわかる
ここはまじょのいえ

さあわるいまじょをやっつけろ
もえるかまどにほうりなげろ
かのじょがいなければぼくらはきっと
しあわせになれるはず

ねえかあさんわたしをほめて
わるいまじょはたおしたのよ
ねえとうさんぼくをほめて
まじょのこぶんもたおしたんだ

それにしても
ここはとてもおちつくところだね
まるでむかしから
すんでいたようなきがするね

さあ【ほんとうの】かあさんととうさんにあいにいこう