Atena No Nai Tegami

ゆがみだらけのこのまちで
なにをみいだせというのか
もうこのままくちひがてしまいたいなんて
じぼうじきのきょうもここにみをしずめる

きぎはこすれてかなでるりずむと
しめるしばふのかおりにだかれて
とかいにひそむおあしすにねころび

びるをつなぐうろこくもはやがて
ぶきみなかぜにおしながされてく
ふきょうなからすたちのオーケストラ

たとえばひとつだけいえずにいた
ことばをしたためおくるとすれば
よるのとばりおりるころふでをとりあらがう
そらのこさがしてた

てがみはまた
あてなもなく
ことしもまた
きみをけして
かえってきて
かえってきて
さんじゅうねんご、ともにいきてたゆめ

しにものぐるいにかそうのあいへ
しゅうちをすてたかじょうなほうしを
おさないざつねんはけがれゆくまま

やぼうにくれためのしたはあおく
おやにむけるかおもなくおぼれた
だれのためうまれだれのためいきる

ちじょうにみちてくあかいてんめつ
ありじごくへまたのみこまれてく
やけにひとつだけまたたくほしにみをかさね
すすりなくこえ
ころした

てがみはまだ
つづりつづけ
わたしはまた
きみをよんで
どうかいきて
どうかいきて
よんじゅうねんご、しわをなであうゆめ

それはひとと
ひとのやみと
あいのあかを
おとすけだるさを

てがみはまた
あてなもなく
ことしもまた
きみをけして
どうかいきて
どうかいきて
ごじゅうねんご、ともにいきたえるゆめ