あなたは兄さまのともだち
白いほほをした少年
わたしあこがれていたの
たとえどんなにじゃまにされても
いばらのにわをおいかけたけれど
あなたのめにはいつも
兄さまがうつってた
ドアのかげからだきあうふたりを
はじめてみたときとてもきれいで
むねがさわいだ
ナルシスのワール
なにも知らぬ
少女の日のはつこいよ
ナルシスのワール
いまもあまい
あなたのこえがきこえる
あるひ兄さまがいえをでて
あなたも二度とこなかった
母さまはなげきかなしみ
いえにはあかりもともらない
おとなになるまでしらずにいたの
まちはずれのみずうみに
ふたりはしずんだと
かみにそめたあいのむくいだと
ひとびとはささやくけどわたしは
めをとじるだけ
ナルシスのワール
みずうみのほとり
そっとさいたすいせんは
ナルシスのワール
ああどんなに
あやしくかわったでしょう
ナルシスのワール
あれからわたし
どんなひともあいせない
ナルシスのワール
いまもかわらぬ
あなたのすがたがみえる
ナルシスのワール
なにも知らぬ
少女の日のはつこいよ
ナルシスのワール
いまもあまい
あなたのこえがきこえる